本ブログが度々指摘しているように、産経新聞の無記名記事は公安や官邸のリークによる、裏取りなしの御用記事。北朝鮮だったら何でも書いていいという雰囲気に乗じて、エスカレートする憶測記事に対して、批判的に取り上げるメディアは皆無。

本ブログは、裏も撮らずにリークされた内容だけでストーリーを描いて記事を書くのはおかしいと指摘しているのであって、別に日本の国益を損ねる売国奴ではない。事実を事実として、憶測は憶測として、捏造は捏造として仕分けしたいのである。

週刊金曜日・成田俊一氏の記事は、拉致問題の解決を絶望的にしたのは安倍首相であるという内容で、産経がその先導役を担っていると批判したものだ。律儀にも北朝鮮外交官のインタビューもとっており、どこの誰かもわからぬ政府・警察・公安関係者のコメントを並べた産経の記事よりもはるかに信頼がおける。

昨年5月の日朝ストックホルム合意は、拉致問題解決のための合意ではなく、国交正常化を前に進めるため、すべての日本人の再調査を含む調査を行うとした合意だ。その期限や報告時期を取り決めたことなどないという。

しかし、安倍首相は拉致解決ができないとみるや(初めから全員生還など無理。そもそも全員が誰なのかも不明) 、日朝協議をつぶしにかかった。それが朝鮮総連議長宅強制捜査と次男逮捕だ。その無理筋の犯罪模様を産経に書かせた。何の証拠も調べることなく、状況証拠と得体のしれない関係者情報を元に1面で記事を書く産経もある意味すごい。

週刊金曜日の成田氏は、産経が載せる北朝鮮情報は愚劣だと断定している。

北朝鮮が嫌いだから北朝鮮悪かろうと決めつけるのはいかがなものか。事実を掴む努力をしない限り、むしろ日本の国益が損なわれていく。