朝鮮半島が戦争危機の緊張状態に包まれた中で電撃的に開催された南北高位級会談は、40数時間のマラソン協議の末、合意に至った。

会談が行われているさなか、南の朴槿恵大統領は、南の兵士2名が負傷した地雷事件と砲撃事件の責任を追及。謝罪と再発防止の確約がなければ合意はないと強弁していた。

北は地雷も砲撃もやっていないと一貫して否定。協議は平行線をたどるかに思えたが、関係改善をめざす両者の意志は強く、あとは互いの体面をどうたもつのか、どのような合意表現にすべきかが問題となった。
報道によると、今回の会談は両首脳にライブ中継されていたという。つまり、謝罪するのしないのか、リアルタイムにやりとりが行われたが、結果的に、「北側は、最近、軍事境界線非武装地帯南側地域で発生した地雷爆発で、南側軍人らが負傷したことについて、遺憾の意を表明した」という表現で決着した。

これを南は謝罪と解釈したが、北は合意後もやっていないと否定した。そればかりか、北は「今回の会談を通じて、南朝鮮当局は、根拠なく事件を作り出し、一方的に発生した事態を一方的に判断し、一方的な行動で相手側を刺激する行動を行う場合、情勢を緊張させるだけで、あってはならない軍事的衝突を呼び起こすことになると、深刻な教訓を得たはずだ」と指摘した。

ここまで言われても南側は、一つ一つのコメントに反応しないと、口を閉ざすしかなかった。

地雷と砲撃の二つの事件が北朝鮮の仕業であれ、南韓国の仕業であれ、金正恩第一書記が年初から掲げていた、関係改善に向けた「大通路を開く」目的を達成したのは北側だった。

事件の責任だ、謝罪だと細かく追及する南に対し、過去にめをつぶって自主統一、民族同士の理念の基に、関係改善の大枠を築かんとする北の外交的勝利だったと言える。

北の外交力の前に、リアルタイムで会談を注視し、指示を飛ばした朴槿恵は、なすすべなかっただろう。