-戦争したがっているのは国民の方
-シリア攻撃でビビる訳がない
-戦争できないことを知っている米国

以下本文

 
北朝鮮でよく聞く言葉に、「あんたも死んで、俺も死ぬ」というのがある。

やるかやられるか、やられるぐらいならやってやろう、、、

破滅の論理であるが、理性的な思考を放棄することが一番恐ろしい。

人々は北朝鮮について一般的に、「指導者は悪い独裁者で、恐怖政治の下で暮らす一般市民はかわいそう」という構図で理解している。

市民は自由に、平和に暮らしたいのに、独裁者が核とミサイルで世界を脅していると。

北朝鮮しったか論者たちは、この構図で物事を語るので、悪の除去、すなわち空爆や指導部排除、あるいは経済制裁強化で政権を転覆すべきだと結論を導く。

しかし、実情は異なる。

北朝鮮の一般市民は数十年、日帝時代を含めると1世紀以上もの間、自由と平和を奪われ、大国の脅威の中で生きてきた。

とくにここ数十年は、米国の核の脅威と経済制裁によって、苦しめられてきた。

もう嫌だ!やってられない!

→我々の苦しみの元凶は米国帝国主義だ!

→→死んでもいいから米国をぶん殴ってやりたい!

これが北朝鮮で最も一般的な国民感情だと言える。

「一度(戦争を)やってみようじゃないか。かかってこい!」

冒頭の破滅の論理はこうして使われる。

このように自暴自棄になる国民の怒りを沈め、コントロールしているのが党であり軍であり、金正恩なのである。

正反対の構図であることはおわかりだろうか?

◆米国では北朝鮮に対する先制攻撃を求める声が高まっている。

シリアに対する空爆が、北朝鮮と中国に米国の本気度を示す脅しだと分析するアホな評論家たちがいるが、北朝鮮はシリアではない。イラクでもリビアでもない。

核ミサイルを保有する北朝鮮がシリア空爆でビビる訳がない。

トランプもよく知っているはず。

さて、どうしたものか?

北朝鮮は戦争するならするし、対話するならするし、どちらにするか、米国に選択を迫っている。公式、非公式問わず何度も言っている。

それなのに米国は、先制核攻撃やるぞ!斬首作戦やるぞ!と口だけで、何もしないまま時間を浪費している。

異常な日本のマスコミはあたかも米国が理性をもって半島を治めているかのように語っているが、紛争ある所に米国がいたように、火種は常に米国にあることを指摘すべきだ。

最近はサイバー攻撃で北朝鮮のミサイルを無力化するという幻想が米国で語られている。

北朝鮮の情報ネットワークは、米国が提供するネットワーク環境と接続されている独自のネットワークで構築されている。

したがって、北朝鮮のミサイルシステムをサイバーアタックで無力化するなど、物理的に無理なことだ。
(ものすごい科学技術を隠し持っているのなら教えてほしい)

◆逆に、米国は、北朝鮮のEMP(電磁パルス)爆弾を恐れている。

これをやられたら米国は原始時代に逆戻りすると言われる。

米本土にミサイルが一発でも飛来すれば、米社会は大パニックに陥る。

北朝鮮は重要施設を地下に備えているし、インフラなしのサバイバルも得意で、社会秩序を維持するシステムもあるので、核やEMPによる攻撃を受けても反撃することができると見られている。

何度も、何年も前からこういう議論をしてきた。

米国の中枢にいる高官たちはこういう常識を踏まえたうえで、北朝鮮脅威論を巧みに利用してアジア太平洋政策を進めてきたはず。

戦争は起きないし、起こすこともできない。

北朝鮮は強気で選択を迫り、中国も米国に交渉を迫っている。

だだをこねる米国がどこで決断するのか。

オバマができなかったこと、したくなかったことを、トランプがやるべき時期にきている。