胸糞悪くなる話を一つ。

東京五輪で、北朝鮮に観客席の割り当てが行われていないことが判明した。

オリンピック員会に加盟している国や地域は200以上あるそうだが、オリンピックでは加盟国に一部観客席が割り当てられるのが常識。というか規則だ。

事前に加盟国に要望を聞き取り、可能な範囲で公平性をもって割り当てが行われるという。それを各国の協会が自国で抽選などを通じて国民に販売するという。

にもかかわらず、東京五輪に関して、今現在、加盟国である北朝鮮にはいかなる競技も、一つの席も割り当てられていないそうだ。

当然北朝鮮側は猛抗議をしているというが、その理由について東京五輪実行委員会側は、、、
、、、北朝鮮とは国交がなく日本政府が制裁を課しているため、チケットを販売し代金をもらうことができないと説明した。

これに対し北朝鮮側は、代金は朝鮮総連が払うからチケットを割り当てるように求めた。

そしたら実行委側は、チケットを割り当てても北朝鮮の人は制裁で入国できないから意味がない。だから割り当てないと対応した。

で、しょうがないから北朝鮮側は、北朝鮮在住者は行かないから、海外公民はチケットを購入し観戦できるように、そしてチケットを割り当てるように求めているという。

戦争中も冷戦時代も、参加ボイコットはあったが、そうした政治問題を乗り越えて平和の祭典の地位を高めてきたのではなかったか。

21世紀のオリンピックなのに、隣国から観客を入れないなど考えられない。

姑息すぎて反吐が出る。

それでいろいろ調べたらさらに恥ずかしい話が判明した。

東京五輪に際し、出場登録、チケット販売、記者申請などさまざまな実務のためにオリンピック委員会加盟国にIDが配布されたというが、そのネットワークへのアクセスにはマイクロソフト社のプログラムが必要で、これに北朝鮮がアクセスできなかった。

これも制裁の影響なのだが、東京五輪実行委員会側は北朝鮮がアクセスできないのを知っててなんら説明をしなかったそうだ。

IDを配布されたことさえも知らなかった北朝鮮はあとで知って激怒。すぐにIDを配布し、アクセス権を求めたが、すでに締め切りを過ぎたものもあったそうだ。

北朝鮮は五輪憲章を盾に猛攻撃したが受け入れられなかった。

しかし、この騒動を日本のメディアがかぎつけ、それを韓国メディアが一斉に報道した翌日、東京五輪実行委員会は態度を一変。IDを配布し、アクセスを許可し、締め切りを過ぎたものについての申請を認めたそうだ。

なんとそもみみっちい。

五輪憲章に反して一つの国に政治問題を理由に制限を課すことは不当だ。

北朝鮮側はこの問題を国際オリンピック委員会に持ち込もうとした。そうなると東京五輪にはペナルティが、最悪開催中止なども課される可能性もあったという。

結局、事件が明るみになって態度を変えたのだ。

鼻くそみたいな話をなぜこの場でしたのか。

それは以上の「制裁」が官邸の指示で行われているとの証言があったからだ。

東京五輪実行委員会の現場サイドは、いかなる国でも、いかなる国家間の問題があろうとも、平等に権利と機会を与えるべきだとしている。

だが、実行委員会にはスポーツ庁から、スポーツ庁には文部科学省から、文部科学省には官邸から圧力があったという。

これが「無条件での日朝会談」を主張した政権が実際にしていることだ。

姑息すぎて反吐が出る。

東京五輪に北朝鮮へのチケット割り当てがなくなったら北朝鮮は参加をボイコットする可能性もある。

日本の国民世論の大半は参加拒否するならしてくださいとなりそうだが、世界的に見れば政治問題を理由に観戦を妨害し、事実上参加を拒否したとして非難される。

安倍政権の対応はいかに。